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銅版画技法のひとつメゾチント

 (mezzotint・マニエルノアール maniere noir) 

闇から光が浮かび上がる特異な表現が可能な技法です。

漆黒の闇から始まる工程に相応わしいモチーフがおのずと立ち上がってくる様な期待感、なんとも不思議で難儀な産みの苦しみの地平線が果てしなく版面に拡がっている様な、得体の知れなさをこのメゾチントは妊んでいます。

この世界の謎や想いや問いや解えを嗅ぎつける精神を「かたち」に出来れば…。

原理は至って単純

銅版の孔に詰まったインクをプレスして紙に転写、全く他の凹版画と同じです。メゾチントならではの緻密で正確さが要求される世界ではありますが、荒削りでも自分に軸足を置いていれば描きたい物は自ずとやって来る、そんな予感を感じさせてくれる技法です。

メゾチント哀歌 ビジュアル短歌

削り取った「かたち」と滲み出た言葉。メゾチントと短歌は妙に相性がいいのです。絵にならない、言葉にならない領域をお互い補い合っているのだと思います。メゾチントも短歌も独学ですが、銅版の版面に漂っている思念や雑念を三十一文字に込めて詠んだ独りよがりの短歌です。

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